新着情報

2025.10.07

先生、「えん」て何ですか?

  小学生の国語・・・、「先生、”えん”てなんですか?」という質問・・・。 問題文をのぞき込むと、「・・・ねこがえんの下にかくれて・・・」といった記述。
ついにこの時が来たか! 実は以前から、今の家には縁側なんかないから、今の子供達には「縁の下」なんてわからないだろうな、「縁の下の力持ち」などという言葉も死語になるんだろうな、と思ってはいたのです。 そこで、時々「縁側って知ってる?」と質問してみることがあったのですが、今まで聞いた子は、「知ってる、おじいちゃんの家にある」とか、「漫画で見た」との答えでした。 そういえば、NHKのしかし、もうおじいちゃんおばあちゃんの家にも縁側がないことが多いだろうし、漫画や図鑑に必ず載っているわけではないので、いずれは・・・、と思っていたわけです。
この問題の場合、けがや病気で弱った猫が、縁の下などに身を隠して回復を待つ、というのが重要なポイントなのですが、「縁の下」を知らなければそういったイメージを持つことはできません。 このように、問題の作り手側と問題を解く子供たちとの間の時代のギャップ、常識のずれといったものを感じることが時々あります。
一番最初は、小一のひらがなの練習でした。 絵を見て「いぬ」とか「さる」とかその名前を書く問題で、そのものの名前は知っているというのが前提です。 そういった問題の中で、「なにこれ、見たことない!」と言われて見ると、その絵は「やかん」。 昔ながらの丸いやかんです。 確かに、いまどき丸いやかんがある家庭はほとんどないでしょう、私自身ももう何十年も見ていないような気がします。 小一の子が知らないのも無理ありません。 「きしゃ」なんかもどうでしょう。 昔は鉄道のことをなんでも「汽車」と言っていましたが、最近はなんでも「電車」と呼ぶことが多いようですね。 それで鉄オタに、「あれは電車じゃなくてディーゼル車だ」”などと突っ込まれたりして・・・。 小さい子が蒸気機関車の絵を見て、「きしゃ」と書けるでしょうか? もう少し高学年の問題では「蓄音機」というのがありました。 出題者もさすがにこれは分からないだろうと注釈をつけたのですが、それが、「レコードプレーヤーのこと」。 最近の小学生はレコードなど見たことない子が多いでしょうから、これでは説明になっていないのでは? 算数では、「ダース」と言う単位を知らない子がほとんどです。 「鉛筆が1ダースあります。・・・」と言われても、「何、それ?」となります。 「ダース」と言う単位も最近ではあまり使われなくなっているようですね。
といったようなことを書いていると、こんな記事を見つけました。
                       https://radichubu.jp/topics_detail1/id=59121
中学校の英語教材に、「I like Carpenters.(私はカーペンターズが好きです。)」といフレーズが出てきて、中学生が「カーペンターズって誰???」となっているそうです。
このように、子供たちと接していると、時代の変化みたいなものを実感することがあって興味深いものです。

お電話でのお問い合わせ

秋山 深雪(あきやま みゆき)

ページトップへ