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2022.07.08

辞書

 言葉や何かの事柄について調べるための辞書や辞典ですが、最近では持ち運びに便利でいくつもの辞書が搭載された電子辞書や、スマホやPCでを使ってネットで調べるという方がほとんどでしょう。

学校でも、小学校で辞書の使い方は習い、学校では紙の辞書を使うけど、家ではほとんどネットで調べるという子供も多いようです。 そもそも家には紙の辞書がないとというお宅も多いようです。

しかし、こと学習の場面では、できるだけ紙の辞書を使う方が望ましいと考えています。
理由は二つあります。

一つ目は、紙の辞書は手間がかかることです。
ボタン一つでいきなり出てくる言葉や意味よりも、自分の手でページをめくり、ページを行ったり来たりしながらたどり着いた言葉の方が、記憶に残りやすいと思います。 英単語を覚えるとき、ただ読むだけでなく口に出して発音したり、紙に書いたりしたことがあると思いますが、ほかの作業を同時に行うと、記憶が強化されるということもあるそうです。
ちょっと違うかもしれませんが、最近では車でどこかへ行くときにはナビを使うのですが、いつまでたっても道が覚えられません。 やはり安易に入手した情報は記憶に残りにくい気がします。 もっともこれは年のせいかも・・・。

二つ目は、よけいなものが目に入るということです。
電子辞書やスマホはもちろんPCの画面と比べても、紙の辞書の方が一目で広い範囲を見渡せます。 またページをめくる時に前後のページも目に入るので、目的の言葉だけでなく、その前後の関連する言葉についても自然に知ることができます。 さらに、目的の言葉とは無関係だけど、ふと気になった言葉とか挿絵とかあって、その内容を読むことにより、語彙や知識を増やせる可能性があります。
さらに、これは英語について中高生に勧めているのですが、通常英語の単語一つに対して日本語の訳が複数掲載されていますが、これらの共通点を考えることにより、元の英単語の基本的なイメージを想像します。 例えば、"have"という単語は非常に多くの場面で使われますが、基本的なイメージは、”そばにある”とか”一緒にいる”とかいったイメージだと思います。 そういったイメージを持っていると、似た言葉の使い分けのときや初めての用法に出会ったとき、何やら想像で理解できたりします。

紙の辞書は重くて持ち運びが大変とか効率が悪いとか、欠点もいろいろあるので、どうしても紙でなければだめとは思いませんが、紙の辞書にも上記のような良い点があるので、できるだけ使うようにするといいと思います。 特に低学年では、きれいな挿絵の辞書や辞典はただ見ても楽しいし、自然に言葉や知識が身につくのはないでしょうか。

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秋山 深雪(あきやま みゆき)

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