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2022.02.20

数学は想像力?

 数学とか算数というと、計算問題を解くとか、公式を覚えてそれに数値を当てはめて答えを導くといった作業で、およそ想像力とは縁遠いと思われるかもしれません。

しかし、子供たちに算数・数学を教えるようになって、算数・数学、特に数学は想像力だ、と思うようになりました。 このような図をご存じでしょうか。小学校の算数での速さと時間と道のりの関係を表す図で、"みはじの図"とか呼ばれています。 これは、求めたいものを指で隠すと、残る二つからの求め方が分かるという便利なものです。 同じようなものに、"割合"のときに使う、"くわもの図"というのもあります。

でも、算数のできる子供はこんな図は必要ありません。 三つの数の関係をイメージとして想像できるからだと思います。 これは計算の公式を覚えられるとか覚えられないとかといった、記憶力の問題ではなく理解力・想像力の問題なのです。

算数も高学年になってくると、記憶力ではなく想像力が必要な問題も出てきます。そのあたりで、"前は算数得意だったのに最近よくわからなくなった"、という生徒が出始めます。 ましてや中学に入って数学となると、まず最初に"負の数とは"で始まって、"負の数の引き算は足し算になる"とか、"負の数と負の数のかけ算は正の数になる"とか、ちょっと実感ではとらえにくい内容が出てきます。 まあこのあたりは、"そういうもんだ"と丸暗記で乗り切れますが、負の数というもののイメージをちゃんとつかんでいるかいないかどうかで、計算の速さや正確さに差が出ます。
さらに、方程式を作ったり解いたりという段階になると丸暗記ではだめで、早く正確に解くにはそれなりの想像力が必要となります。

では、数学のための想像力はどうしたらつけることができるのでしょうか? これは、生まれながらの得意不得意という部分も大きいようで、残念ながら、これ、という方法は思いつきません。 やはり、ただ公式を暗記してそれを当てはめるだけでなく、公式の意味、問題の意味を自分で考え、想像するということが重要ではないでしょうか。 

自分で考えるという点で、公式を覚えられない小学生が自分で解き方を考えた、という例がありました。 こういったことが算数や数学を得意科目にしていくのではないでしょうか。

「算数が苦手な小学生時代、自力で考えた“先生には理解できない解き方”の方が早くて使えた」というお話https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1912/11/news088.html

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秋山 深雪(あきやま みゆき)

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