新着情報

2021.03.28

スマホ脳

世界的ベストセラー、ということで読んでみました。 下記に大賀祐樹さんという方のレビューを転載します。

人類は歴史上、危険な動物や他人の襲撃、食料不足といった脅威に怯え、身を守ることを最優先させて生き延びてきた。 そのため脳は、カロリーをできるだけ欲すようになった。 また、危険をいち早く察知するため、一つのことよりも複数の対象に関心を分散させるように進化してきた。だがそのような脳の機能が、まさに現代社会で不具合を生じさせている。 それを加速させているのがスマホだ。実際にiPhoneやiPadを世に出したスティーブ・ジョブズは、スマホの依存性や悪影響を認識し、子供の利用時間に制限を課していたという。
スマホに依存すると、集中力が低下し、孤独感が強まり、心の不調に陥る危険性があるのは明らかだ。この問題への対策として本書『スマホ脳』で提案されている方法は、一見するとシンプルである。 だが生物進化の観点から脳の機能について解説しており、たしかな説得力を感じさせる。

私が興味を持ったのは、スマホがそばにあるだけで作業の能率が下がるという実験結果でした。 スマホを見るわけではなく、そばにあるだけにもかかわらず、スマホがない時と比べると能率が下がるのだそうです。 なぜかというと、スマホを見ないでいるという努力のために脳は能力の一部をとられており、そのために本来の仕事に使われる能力が減っているのだそうです。
最近自分自身も、本を集中して読めないとか、集中力の低下を感じており、年のせいかなと思っていたのですが、スマホやタブレットがそばにあることが原因かもしれませんね。
また、『特に子供は「スマホを手に取りたい」という欲求を我慢する自制心が未発達のため、スマホやタブレットを用いた教育を行うことは自制心の発達に悪影響をもたらす。 逆にスマホの利用時間を制限し、紙の書籍を読んだり手で書いたりする教育を実施すると、成績は上がる。』、 としており、昨今はやりのITを利用する教育などについても考えさせられます。
スマホの悪影響を少なくするためには、やはり利用時間の制限が有効ですが、運動も有効であるとの実験結果があるそうです。 ランニングのような心拍数が上がる運動をすると、集中力があがるのだそうです。

若い人たちの間でもスマホの悪影響についての問題意識はあるようで、ベネッセ主催で全国から高校生が参加する”全国探求コンクール2020”に、スマホと学力の関係に関する研究がありました。 結論は、「学力はスマホを使用している分だけ比例して低下していることが分かりました。」 だそうです。 やはりそうなんですね。下記のリンクの、No.0088がその研究内容です。

https://manabi.benesse.ne.jp/lab/tankyulab/library/index.html

ちなみに、No.0018の”Time is money"は宇都宮時代の生徒さんのチームで、みごと準グランプリに輝いたそうです。
おめでとうございます!!

お電話でのお問い合わせ

秋山 深雪(あきやま みゆき)

ページトップへ